膝や足の痛みは、変形性関節症や靭帯損傷、外反母趾などさまざまな疾患が関与します。当院では「痛みがあるから休む」ではなく、「動かして治す」ことを基本とし、医師とリハビリスタッフが連携した治療を行います。ヒアルロン酸注射、装具療法、筋力トレーニングなどを組み合わせ、痛みの軽減と機能改善の両立を目指します。歩くことに不安を感じる方も安心してご相談ください。
変形性膝関節症
概要
膝の軟骨がすり減って、骨同士が擦れ合い、痛みや変形を起こす病気。中高年に多く、特に女性に多いです。
初期症状
- 膝の違和感や軽い痛み
- 階段の昇り降りで痛みが出る
進行した症状
- 膝の腫れや熱感
- 歩くのが困難になり、O脚が進行する
坐骨神経痛
概要
腰から足に伸びる坐骨神経が圧迫されることで、しびれや痛みを起こす症状。ヘルニアや脊柱管狭窄症などが原因になります。
初期症状
- お尻や太もも裏のしびれ、痛み
- 腰痛を伴うこともある
進行した症状
- 強い痛みで歩行困難
- 足の力が入りにくくなる(筋力低下)
半月板損傷
概要
膝のクッション役である半月板が傷ついたり裂けたりするケガ。スポーツ中の負傷や加齢でも起こります。
初期症状
- 膝の引っかかり感
- 軽い膝の痛み
進行した症状
- 強い膝の痛み、腫れ
- 膝が動かなくなったり、ロックされる感覚(ロッキング)
前十字靭帯損傷
概要
スポーツ中の急な方向転換やジャンプ着地で膝の中の前十字靭帯が切れるケガ。非常に強い衝撃が加わったときに発生します。
初期症状
- 膝がズレる感覚
- 膝の腫れと軽い痛み
進行した症状
- 膝に強い不安定感
- 運動時に膝がガクッと崩れる
扁平足
概要
足裏のアーチ(土踏まず)が潰れて平らになった状態。子供に多いが、大人にも後天性で発症することがあります。
初期症状
- 長時間歩くと足が疲れやすい
- 足の裏やふくらはぎがだるくなる
進行した症状
- 足の痛み、特に内側に痛み
- 膝や腰にも負担がかかり、痛みを引き起こす
足関節捻挫
概要
足首をひねった際に靭帯が伸びたり切れたりするケガ。スポーツだけでなく、日常生活でもよく起こります。
初期症状
- 足首の軽い腫れと痛み
- 歩行時の違和感
進行した症状
- 足首の激しい腫れと痛み
- 体重をかけられない
足底筋膜炎
概要
かかとの骨から足指に向かう膜状の組織(足底筋膜)が炎症を起こし、歩くときにかかとや足裏が痛くなる病気。ランナーや長時間立ち仕事の人に多いです。
初期症状
- 朝起きたときのかかとの痛み
- 歩き始めの違和感
進行した症状
- 歩行困難になるほどのかかと痛
- 長時間の立位がつらい
シーバー病(踵骨骨端症)
概要
成長期の子供(特にスポーツをしている子)に多い、かかとの骨の成長軟骨に炎症が起きる病気。
初期症状
- 走ったりジャンプしたりすると、かかとが痛む
- かかとの軽い腫れ
進行した症状
- 歩くだけでかかとに痛み
- 長期間スポーツができなくなることもある
外反母趾
概要
足の親指が小指側に曲がり、付け根が突出して痛みが出る病気。ハイヒールや合わない靴、遺伝が関係します。
初期症状
- 親指の付け根の軽い痛み
- 靴に当たる部分が赤くなる
進行した症状
- 親指の曲がりがひどくなる
- 歩行障害や他の足の指にも変形が及ぶ
アキレス腱炎
概要
アキレス腱に過度な負担がかかり、微細な損傷や炎症が起きている状態です。ランニングやジャンプ動作の繰り返し(オーバーユース)が主な原因で、運動の始めや終わりに痛みを感じることが特徴です。
初期症状
- 運動の始め(歩き出し)や終わりにアキレス腱やかかとが痛む
- アキレス腱を押すと痛い(圧痛)、腫れている
- 朝起きた時の一歩目が痛い
進行した症状
- 運動中も常に痛みがある
- 組織が脆くなり、アキレス腱断裂のリスクが高まる
- 慢性化し、治癒までに時間がかかるようになる
アキレス腱断裂
概要
ふくらはぎの筋肉とかかとを結ぶ「アキレス腱」が完全に切れてしまった状態です。スポーツ中の急なダッシュやジャンプの着地などで発生しやすく、30〜50代のスポーツ愛好家に多く見られます。
初期症状
- 受傷時、「バチッ」「ブチッ」という破裂音がした
- 誰かに後ろから蹴られたような衝撃を感じた
- 痛みはあるが歩けることもある(ペタペタ歩き)
進行した症状(放置した場合)
- 腱がつながらず、つま先立ちができなくなる
- 正常な歩行が困難になる
- 筋力が低下し、スポーツ復帰が難しくなる
ジャンパー膝(膝蓋腱炎)
概要
膝のお皿(膝蓋骨)とすねの骨をつなぐ「膝蓋腱」に炎症が起きる障害です。バレーボールやバスケットボールなど、ジャンプや着地を頻繁に繰り返すスポーツで多く発症します。
初期症状
- 運動した後に、膝のお皿の下あたりに痛みが出る
- ジャンプやダッシュの開始時に痛む
進行した症状
- 運動中も痛みが引かなくなる
- プレーに支障が出るほどの痛みになる
- 日常生活(階段や歩行)でも常に痛むようになる
ベーカー嚢腫
概要
膝の裏にある滑液包という袋に、関節液が過剰にたまって膨らんだ状態です。変形性膝関節症や半月板損傷など、膝関節内の炎症に伴って発症することが多く、中高年の方やスポーツ選手に見られます。
初期症状
- 膝の裏に柔らかいコブのような腫れがある
- 膝を深く曲げると圧迫感や痛みを感じる(正座や和式トイレなど)
- 膝が完全に伸びない
進行した症状
- 嚢腫が大きくなり、神経や血管を圧迫してふくらはぎに痛みやしびれが出る
- 嚢腫が破裂し、激痛とふくらはぎの強い腫れが生じる
ランナー膝(腸脛靭帯炎)
概要
膝の外側にある太い靭帯(腸脛靭帯)が骨と擦れて炎症を起こす障害です。長距離ランニングなどで膝の曲げ伸ばしを繰り返すことによる摩擦が原因で、ランニング障害の中で最も頻度の高い疾患の一つです。
初期症状
- ランニング中や後に、膝の外側にきしむような痛みを感じる
- 初期は休むと痛みが消失する
- 階段(特に下り)で痛むことがある
進行した症状
- 走り始めからすぐに痛むようになる
- 歩行時や安静にしていても痛みを感じる
- 靭帯が肥厚して治りにくくなる(難治性)
内反小趾
概要
足の小指が親指側に曲がり、付け根の関節が出っ張ってしまう状態です。外反母趾の小指版とも言えます。先の細い靴や開張足(足の横アーチの崩れ)が原因で、出っ張った部分が靴と擦れて痛みます。
初期症状
- 足の小指の付け根が赤く腫れ、靴を履くと痛い
- 小指が薬指の下に潜り込んでいる、または乗っている
- 足の裏の小指の付け根あたりに硬いタコができる
進行した症状
- 痛みをかばって歩くことで膝痛や腰痛を引き起こす
- 足のアーチがさらに崩れ、転倒しやすくなる
変形性股関節症
概要
股関節の軟骨がすり減り、骨が変形して痛みや機能障害が生じる病気です。生まれつきの臼蓋形成不全や加齢が主な原因で、進行すると骨同士が直接ぶつかり合い、強い痛みが生じます。
初期症状
- 立ち上がりや歩き始めに、足の付け根やお尻に違和感がある
- 足の爪切りがしにくい、靴下が履きにくい
- あぐらがかきにくい
進行した症状
- 安静にしていても痛む(安静時痛)
- 脚の長さが左右で変わり、歩行が困難になる(杖や車椅子が必要)
鵞足炎
概要
膝の内側、お皿より少し下の「鵞足(がそく)」と呼ばれる部分に炎症が起きる障害です。ランニングやサッカーなどのスポーツ動作や、変形性膝関節症に伴うX脚などが原因で、腱と骨が擦れ合って痛みが生じます。
初期症状
- 走ったり、階段を上り下りしたりすると膝の内側が痛む
- 膝の内側を押すと強い痛みがある
- 椅子から立ち上がる時に痛む
進行した症状
- スポーツ活動中、常に痛むようになる
- 痛みをかばうことで反対側の脚や腰に痛みが広がる
閉塞性動脈硬化症(PAD)
概要
足の血管が動脈硬化で狭くなり、血流が悪くなる病気。重症化すると壊疽や切断に至ることもあります。
初期症状
- 歩くとふくらはぎが痛くなる(間欠性跛行)
- 休むと痛みが軽くなる
進行した症状
- 足の冷え、皮膚が白や紫に変色
- 安静にしていても痛む(安静時痛)
- 足先の壊死
モートン病(モートン神経腫)
概要
足の指の間を通る神経が圧迫されて肥大化し、足裏に痛みやしびれが出る病気。ヒールやきつい靴が原因になりやすいです。
初期症状
- 足の裏、特に中指・薬指の間にしびれや違和感
- 歩行時や靴を履いたときに痛み
進行した症状
- 焼けるような強い痛み
- 神経の損傷が進行し、感覚が鈍くなる
