膝の内側の痛み・階段の上り下りが辛い・泳ぐと痛い
鵞足炎とは?
鵞足炎(がそくえん)とは、膝の内側、お皿の下あたりにある「鵞足(がそく)」と呼ばれる部分に炎症が起きる障害です。ランニングや水泳の平泳ぎなど、膝の曲げ伸ばしを繰り返す運動によって腱と骨が摩擦を起こすことが主な原因です。また、X脚や変形性膝関節症の方にも多く見られ、動作時や患部を押した時に膝の内側に痛みが生じます。
このような症状はありませんか?
初期症状
- 走ったり、階段を上り下りしたりすると膝の内側(お皿より下)が痛む
- 膝の内側を押すと強い痛みがある
- 患部が熱を持ったり、腫れたりしている
- 椅子から立ち上がる時に痛む
重症化した場合・放置した場合のリスク
スポーツ活動中に常に痛むようになり、パフォーマンスが低下します。また、痛みをかばって歩くことで、反対側の脚や腰など他の部位に痛みが広がる可能性があります。高齢者の場合、歩行意欲の低下につながり、筋力が弱ってしまう悪循環に陥ることがあります。
原因(なぜ痛くなるのか)
- X脚(内股): 膝が内側に入ると、鵞足部分の腱が引き伸ばされ、摩擦が強くなります。
- ハムストリングスの硬さ: 太ももの裏側の筋肉が硬いと、腱の付着部に強い張力がかかります。
- スポーツ動作: ランニング時の着地衝撃、平泳ぎの巻き足、サッカーのインサイドキックなどの繰り返し。
当院の治療法・アプローチ
保存療法・リハビリテーション
- 安静・アイシング: 炎症が強い急性期は運動を控え、アイシングを行います。
- ストレッチ: 原因となっている太ももの内側や裏側の筋肉(ハムストリングス、内転筋群)の柔軟性を高めるストレッチを行います。
- 動作改善: 膝が内側に入る(ニーイン)動作の修正や、正しいスクワット動作の習得などを指導します。
物理療法・薬物療法など
- 物理療法: 超音波治療や電気治療で疼痛緩和を図ります。
- 薬物療法: 湿布や塗り薬、内服薬(消炎鎮痛剤)を使用します。
- 注射療法: 痛みが強い場合、滑液包内への局所麻酔剤やステロイドの注射が有効なことがあります。
手術が必要なケースについて
鵞足炎単独で手術になることは極めて稀です。保存療法で十分に改善が見込める疾患です。
まとめ
膝の内側の痛みは、膝そのものの問題だけでなく、股関節や足首の硬さが影響していることがよくあります。痛みの原因を全身のバランスから評価し、適切な治療を提供します。
