前十字靭帯が部分的または完全に断裂するケガ
前十字靭帯損傷の症状
前十字靭帯損傷は、スポーツや転倒などが原因で膝に強い力が加わり発生し、膝の不安定感や痛みが生じます。放置すると半月板や軟骨の損傷につながる恐れがあるため、早期の専門的な診断が重要です。当院では、MRI等による的確な診断を行い、保存療法やリハビリテーション、必要に応じた手術のできる病院への紹介など、患者様の状態に合わせた治療プランを提案します。
原因
前十字靭帯の損傷は、次のような動作や状況で発生します。
スポーツによる非接触型損傷(最も多い)
- 急停止(ストップ動作)や急な方向転換
- 着地時のバランスの崩れ
- 自分の動きによって膝が内側に入りながらねじれる動作
特に、バスケットボール、サッカー、バレーボール、スキーなど、激しい動きや方向転換の多いスポーツで多発します。
接触型損傷
- 他の選手や物との衝突によって、膝が不自然な方向に押される
交通事故・転倒
- 車の衝突や自転車の転倒などで膝に強い衝撃を受ける
女性に多い要因
- 骨盤の角度や筋力差などにより、女性は男性に比べて発症率が2〜8倍高いと言われています。
初期症状
前十字靭帯損傷の直後から以下のような症状が現れます。
- 膝関節内で「ブチッ」「パキッ」という音や感覚
靭帯が切れた瞬間に、明確な断裂感が生じることがあります。 - 膝がガクッと崩れる(膝くずれ)
損傷直後、膝に体重をかけると支えられず崩れる感覚があります。 - 強い痛みと腫れ(関節内出血)
数時間以内に膝が大きく腫れ、膝の可動域が制限されます。 - 歩行困難
痛みと不安定感により、特に最初の数日は歩行に支障が出ます。 - その後も続く不安定感
怪我の直後に痛みが軽減しても、**膝がぐらつくような感覚(不安定性)**が長く残るのが特徴です。
重篤な症状(進行または放置した場合)
前十字靭帯損傷をそのままにしておくと、次のような深刻な問題が起こる可能性があります。
- 膝の慢性的な不安定感
靭帯が断裂したままだと、膝の安定性が失われ、階段や坂道、スポーツ時に「膝が抜ける」感じが続きます。 - 半月板損傷の併発
靭帯が機能しない状態で膝を使い続けると、半月板に繰り返しダメージが加わり、損傷しやすくなります。 - 変形性膝関節症の進行
長期間放置すると、膝の軟骨がすり減り、変形性膝関節症へと進行してしまうことがあります。 - スポーツ活動の継続が困難に
安定性を欠いた状態では、激しい運動は再損傷のリスクが高く、競技復帰が難しくなります。
