足の裏、指の付け根あたりを踏み込むたびに痛む——このような症状は「中足骨骨頭部痛(ちゅうそくこつこっとうぶつう)」と呼ばれ、足指の付け根にある中足骨の先端部分に過剰な負荷がかかることで生じます。当院の足の外来では、足の形や歩き方の特徴を踏まえた保存療法をご提案しています。
こんな症状に心当たりはありませんか?
- 足の裏、指の付け根あたりを踏み込むと痛む
- 素足で歩くと石を踏んでいるような感覚がある
- 特定の指の付け根にたこ・魚の目ができている
- ヒールの高い靴を履くと痛みが強くなる
- 長時間の立ち仕事や歩行の後に症状が強まる
- 外反母趾やハンマートゥ(指の変形)を指摘されたことがある
中足骨骨頭部痛とは
中足骨骨頭部痛は、足の指の付け根にある5本の中足骨のうち、特に中央(第2〜第4中足骨)の先端部分に過剰な圧力が集中し、痛みや胼胝(たこ)を生じる状態です。足のアーチの機能低下や足指の変形などにより、体重が一部の中足骨頭に偏って集中することが主な要因とされています。
主な原因
足の横アーチの低下(開張足)、外反母趾やハンマートゥなどの足指の変形、ヒールの高い靴や足に合わない靴の使用、加齢に伴う足底の脂肪組織(クッション)の減少などが複合的に関与すると考えられています。
発症しやすい方の特徴
ヒールを日常的に履く女性、外反母趾など足の変形をお持ちの方、中高年で足底のクッションが薄くなってきた方に多くみられます。
主な症状
初期の症状
足の裏、特定の指の付け根あたりの圧痛や、歩行時の違和感が中心です。
進行した場合の症状
症状が進むと、その部分に胼胝(たこ)や角質が厚くなり、体重をかけるたびに強い痛みを感じるようになります。歩き方に影響が出て、足全体や膝・腰への負担につながることもあります。
当院での検査・診断の流れ
問診・視診・触診
痛みの部位や普段の靴、歩行時の症状などを確認し、足のアーチの状態、指の変形の有無、圧痛部位を評価します。
画像検査
レントゲン(X線)検査
体重をかけた状態でのレントゲン撮影により、中足骨の配列や足のアーチの状態、変形の程度を確認します。
当院での治療方針
保存療法
中足骨骨頭部痛の多くは、足への負担を分散させる工夫を中心とした保存療法で症状の緩和が期待できます。
インソール・靴の見直し
メタタルザルパッド(中足骨パッド)の活用
中足骨頭部への圧力を分散させるパッドやインソールの使用により、症状の緩和を図ります。靴選びについても、足指を締め付けないものへの変更をご案内します。
薬物療法
炎症や痛みが強い場合には、外用薬や消炎鎮痛剤を用いることがあります。
フットケア
たこ・角質が厚くなっている場合には、その処置についてもご相談いただけます。
手術が必要な場合
外反母趾やハンマートゥなど足指の変形が重度で、保存療法での改善が難しい場合には、変形そのものへの手術が検討されることがあります。当院で手術は行っておりませんが、状態に応じて信頼できる専門医療機関をご紹介いたします。
ご自宅でできるセルフケア・生活上の注意点
日常生活で気を付けたいこと
足指をしっかり使って歩くこと、足指のグーパー運動などで足裏の筋力を保つことが、アーチの維持と症状の予防に役立ちます。
避けたほうがよい動作・NG習慣
ヒールの高い靴や先の細い靴の長時間使用、硬い靴底での長距離歩行は、中足骨頭部への負担を増やすため注意しましょう。
足の外来について
足の外来では、中足骨骨頭部痛のほか「外反母趾」「足底腱膜炎」「外脛骨障害」など、足に関わる疾患を幅広く診療しています。足裏の痛みでお悩みの方は、まずはご相談ください。
よくある質問(Q&A)
Q1. たこができているのですが、削れば治りますか?
たこを削ることで一時的に症状が楽になることはありますが、根本的な原因である足への負担のかかり方を改善しないと再発しやすいため、インソールや靴の見直しもあわせて行うことをおすすめします。
Q2. 外反母趾とは関係がありますか?
外反母趾があると足の横アーチが崩れやすくなり、中足骨骨頭部への負担が増えることで、中足骨骨頭部痛を合併しやすくなるといわれています。
Q3. どんな靴を選べばよいですか?
足指を締め付けず、つま先に適度な余裕があり、足裏のクッション性が確保された靴が望ましいとされています。具体的な選び方については診察時にアドバイスいたします。
受診をご検討の方へ
足の裏、指の付け根の痛みが続く場合は、一度ご相談ください。足の状態を評価し、症状に合わせた治療方針をご提案いたします。ご不明点あればお電話にてお気軽にお問い合わせください。